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メンバーブログ(2025年6月)

【承継コンサルにおける現状把握(実態把握)について】
コンサルにおいて、課題を見つけその対策を考える上で最も大切なものは、
「今はどうなっている?」という所謂現状把握です。
これに異論のある方はいらっしゃらないと思いますが、
実際の活動の中でどれほどの時間をこの現状把握に費やしているかを振り返ると、
案外ないがしろにしていると気づくかもしれません。
承継コンサルには様々な業界の人が参入していますが、
それぞれ自社商品を売る為というのを第一義にせざるを得ない
という環境にあるのではないでしょうか?
商品ありきはコンサルにおいて最も避けなければならないことだと思います。
お客さま固有の課題を共有してから、
その対応策を考えていくという道筋を守っていきたいと私は考えます。
今回はこの「現状把握」について考えてみましょう。
事業承継を考えるときの『現状』とは何でしょうか?
- 事業の業績
- 今後の業績見込みと経営方針
- その会社の特徴(長所・短所)
- 経営理念
- 従業員の士気
- 会社運営上の課題
- オーナーの個人資産と事業との関係
- オーナーの家族関係
- 後継者の有無
- 社内有力者と後継者との関係
- 株主構成
- 取引先との関係(銀行取引を含む)
- オーナーの思い
などなど、上げればきりがありません。
これらは、資料を分析して得られるものばかりではなく、
限られた情報から推測しつつ確認していくことによって顕在化できることもあります。
この現状把握の出来によって、コンサルの質が大きく変わってきますから、
ある意味『現状把握』のレベルがコンサルタントの実力と言っても過言ではないと思います。
面談を通じて、どんな資料をどのタイミングで依頼し、どう分析するか?
その分析に基いた質問によってお客さまも気づいていなかった課題に
辿り着く努力を惜しまないことを日々意識していきたいものです。
格好良いソリューションを提案することがコンサルではなく、
お客さまの実態をお客さまより知っているコンサルを目指したいものです。
〔理事(事業推進部):四茂野〕