メンバーブログ (2026年10月)
【東北で個人で独立をしてみて感じたこと】
東京の税理士法人に約10年勤めたあと、仙台で独立しました。
東北で個人として独立をして事業承継の相談を受けるようになって感じるのは、事業承継に関するお悩みが少し違うということです。
東京にいた際は少し規模の大きな案件に携わっていたから、という点もありますが、自社株評価や株価対策、組織再編といった「株式をどう引き継ぐか」の検討に加え、後継者育成や事業計画づくりなど「経営をどう引き継ぐか」について主に取り組んできました。
一方で東北で個人として独立をして相談を受けると、次のような悩みが多くありました。
恐らく、地方の中小企業における事業承継の本音だと思います。
〇地元に後継者がいない
進学や就職で首都圏に出ているケースが多いです。地元に残る後継者世代が少ないように感じます。
〇第三者への承継ハードルが高い
親族が難しければ従業員、それも難しければM&Aと、選択肢自体はあります。ただ地方では、「会社を売る」ことへの抵抗感がまだまだ根強いと感じます。
いざM&Aを考えても、仲介会社への手数料は中小企業にとって軽い負担ではありません。事業承継・引継ぎ支援センターなど公的な支援もありますが、それでも相手探しには苦労するのが実情です。地方の中小企業のM&Aの難しさを日々感じています。
〇後継者候補がいても後継者から見て継ぎたい会社になっていない
借入が重い、経営状況が良くない、社長個人の保証がついている、取引先が社長個人との関係で成り立っている。・・・継ぐ側である後継者が不安になります。
なので、独立してからは、事業承継相談の際、いきなり「対策」の頭で話をしないようにしています。
場合によっては事業承継の相談としてお受けしても、経営改善の着手を優先することもあります。
稼ぐ力を伸ばし魅力ある会社に磨き上げる方が、株価は上がりこれまでの「対策」とは逆行しますが、結果として事業承継は円滑に進むのではないかと思います。
事業承継税制がもっと使いやすくなってくれると嬉しいのですが。。
地方の課題を理解して、経営者・後継者と一緒に伴走していける専門家でありたいと思いながら、今日も仙台で仕事をしています。
【南山勇人】

